紫雲-STUDIO

設立目標

漆器は五千年以上の歴史をもつ日本を代表する美術工芸品です。
蒔絵や螺鈿の美しさは日本人のみならず、世界中の人々を魅了して来ました。

しかし現在では残念なことに価値ある漆器が時の流れとともに損傷し、放置すれば価値すら失ってしまうものも少なくありません。

日本の文化をより良い形で後世に継いでいきたいと願う私達は、千二百年の歴史の古都・京都に漆器の修復を専門に行なう施設をつくり運営しています。        
「漆芸工房・紫雲」では国内外の漆器の修復をとおして日本文化の充実発展のため貢献し現代生活に潤いと安らぎを与えるため、新しい漆器を創造します。

 

漆芸品修復への取り組み

漆器は経年変化や技法により、多くの場合劣化や欠損が生じます。これらを総合的に修復する処は殆ど無く、特に民間では数えるほどしかありません。

ここ数年修復氏を名乗る人が増加していますが、実際はほとんど経験のない人が名乗る状態が多く見受けられます。マスコミなどで取り上げられ、修復を標榜している専門店や漆器店でも、多くの場合は単に窓口であり、その後は利益を引いて職人に丸投げが現状です。その結果、修復と言うよりかは修繕(つくろい)で、美術商など専門家を納得させるものではありません。

著名な漆芸家や高度な蒔絵で作られた漆器に優れた修復を施すには、新たに作ることが出来る高度な技術と経験が要求され、木地制作から下地、塗り、蒔絵、螺鈿などあらゆる全ての技術に精通する必要がありますが、現実はそのような技術者は極めて限られます。

この様な点から地道な実績の積み重ねによる評価が一番確実でこの様な漆器に適切な修復を施し日本古来の文化を将来に継承していく事を目標とします。

主な修復品 ⋯ 硯箱・手箱・料紙箱・印籠・根付・煙草入・刀鞘・鎧兜・各種武具・棗・炉縁・茶箱・食籠・香合・香箪笥・碗・飾り棚・衝立・屏風・座敷机・花器・銘々盆・手提げ重・重箱・盆・乾漆・藍胎・紙胎・金胎・石・その他
現在までの修復実績 ⋯ 2,716点

産業分野への取り組み

京都は1200年の歴史を経て、伝統産業は非常に幅広く、また高いレベルを維持してきました。

しかし近年、安価な商品に押され、非常に厳しい状況におかれています。当工房は異業種からの要請を受け、異業種とのコラボレーションによる新しい工芸品の開発に力を入れており、国内だけにとらわれず、海外にも新たな展開を求め努力しています。


漆芸品の創出

紫雲では工房の個々人が漆芸品の創作活動が出来る事を旨としています。

工房のスタッフは単に技術の専門家だけでなく、常に個性と感性を磨き技術を鍛錬する姿勢を持ち続ける必要があります。

基本は常に一人の漆芸科を目指します。